情報メディア技術が教育に利用されるに従って,従来の教育形態に対して新たな可能性を見出すことができます.講義は講義室で行われる人間同士のマルチメディアコミュニケーションであり,情報メディア技術がどのように人間(受講者・講師)を支援すればよいかを,スマートクラスルームの構築を通して明らかにしていきます.
具体的には,スマートクラスルームを実現するためには,統合的な学習環境プラットフォームの開発,教育コンテンツの作成コストの削減,教育コンテンツの公開と共有化,学習者コンテキストの獲得,学習者コンテキストに応じた教育コンテンツの提供等の研究課題を解決する必要があり,本研究グループでは以下のようなテーマに取り組んでいます.
文部科学省研究振興局委託事業であるULAN PROJECT(名古屋大学,京都大学,大阪大学および株式会社CSKシステムズ)では,ユビキタス環境下における利用者コンテキストアウェアな次世代CMSの開発を行います.本研究では,次世代CMS上で利用可能であり,ユビキタス環境での利用も想定したマルチメディア教材として,3次
元モデルを積極的に活用した語学教育用教材の開発を行います.
インストラクショナルデザインでは,教育学的理論の基礎を発展させた幅広いオンラインProject-based learningシステムを提案し,国際遠隔講義を対象に提案システムの有効性を評価します.この提案システムは,様々なレベルのクラスや課題に幅広く活用することができます.さらに,学習態度の文化的な差異や対話性に関する研究にも応用することができます.
詳細
講義室に設置した様々なセンサから観測される 情報,および講師行動の統計的性質に基づいて講義の様子を自動的に撮影・アーカイブ化する技術について研究しています.また,講義アーカイブ映像の広視野映像を目的として,講師追跡撮影画像を基準とした広視野画像合成手法の開発を行っています.さらに,講義の各時点で講師が教材のどの部分について説明しているのかを自動的に認識し,講義アーカイブ映像に対して,講師の指示動作を明示的に学習者に提示する手法について研究しています.
非同期型e-learningシステムから学習者コンテキストの抽出を目的として,学習ログを基にして,学習者の顔情報と教材コンテンツを重畳表示することにより,学習中の学習者の表情を明示的に講師に提示する手法について研究しています.また,対面講義中の各受講者の学習コンテキストの抽出を目的として,顔認識に基づいて,受講者の出席(早退,遅刻,欠席)状況を獲得,および対面講義中の受講者全体が群として,どのような特徴が表れているのかを明らかにすることにより,講義の品質評価に応用する研究を行っています.さらに,学習者のネットワーク(環境コンテキスト)状態を考慮した講義撮影方式の開発と伝送に関する研究を行っています.