研究概要

三次元形状計測とは,カメラで撮影された二次元の画像から被写体の三次元形状を計測する技術です.近年注目されている自動運転やAR・VRといった技術への応用が可能であり,コンピュータビジョンの分野で盛んに研究されています.
 本研究室ではこのような三次元形状計測技術を,散乱現象が生じる環境へ適用するための研究を行なっています.例えば,濁った水中や霧,煙が発生している環境では,空間中の微粒子によって光が散乱させられることで画像のコントラストが低下し,三次元形状計測の精度が低下してしまいます.このような環境でも三次元形状計測を可能にすることで,様々なアプリケーションに応用することができます.

※本研究プロジェクトは科学研究費補助金 基盤研究(B) 「水中における劣悪環境下での形状計測手法の開発」(研究代表:飯山将晃)の支援を受けたものです.

研究テーマ

散乱現象下での照度差ステレオ

照度差ステレオとは,物体に対して様々な方向から光を照射して得られた複数枚の画像から,物体表面の法線ベクトルを復元する技術のことです.本研究室では,光の散乱現象を物理的にモデル化することによって,ひどく濁った水中での照度差ステレオを可能にしました.水中における構造物の外観検査や,水中探査ロボットに応用できると考えています.

深度センサを用いた距離計測

深度センサとは,カメラから光を照射して返ってきた光を観測することで,シーンの距離を計測できるセンサのことです.散乱現象下では照射した光が散乱してしまうため,深度センサを用いた距離計測は精度が低下します.本研究室では,Microsoft の深度センサであるKinect v2 を用いて,シーンにある物体の検出とその距離推定を同時に行う技術を開発しました.煙が充満した災害現場等において,自律ロボットの障害物自動検知などに応用できると考えています.