TOP  >  学位論文  >  影の空間的変化の連続性・周期性を利用した潜在的日照・非日照領域の推定

カメラ間人物対応付けのための非一様な色変動を考慮した人物色補正

本論文では,広域サーベイランスシステムに利用される固定カメラを対象に, カメラ間において補正された色特徴を用いた 人物対応付けを行うことを目標とし, 一つのカメラの画像の非一様な色変動を補正する手法を提案する. 色特徴は照明やカメラの色校正による変化を受けやすいため, カメラ間で利用する際は予め色補正がされている必要がある. さらにカメラ内色変動に対処するために 人物色を基準照明条件下のものへ補正する手法が提案されているが, これらは画像全体で色変動が一様である場合を対象としていた. このため,直射光による日照・非日照という異なる照明状態毎に生じる画像中で非一様な色変動は, このような色補正関数(BTF)単一での補正ができない. そこで,本研究では照明状態毎にはこのような色変動は一様であることに注目し, 長期間観測画像集合を天候による照明条件の違いをもとに解析することで, 人物及び背景に関してこれらの照明状態を分離するための知識を獲得する. 人物については,検出位置に基づき照明状態を判定して一様かつ個人の色がよく現れる画像を選択し, 人物領域内の照明状態を分割する. 背景については,照明の基準となる画像の選択及びBTFを利用した日照・非日照領域の分割を行う. この結果を用い,背景領域より異なる照明条件間を補正する照明状態毎のカメラ内BTFを学習し, 対応する状態の人物画像の色補正を行う. 実験では,照明条件及び照明状態の異なる環境で撮影された人物画像を色補正し, 基準とした照明条件下のものに色補正できることを示した. また,人物対応付けの評価として, ある基準照明条件下でカメラ間を移動した複数人物の画像よりカメラ間BTF学習し, それと異なる照明条件下のテストデータにより, 色補正による対応付け精度が向上することを示した.