内容梗概
[English | 論文 | 美濃研の研究 | 美濃研究室 ]


形状記述の要求分解能に応じたカメラ配置の決定


電子博物館の構築においては,複数のカメラで物体の3次元形状を計測し,計算機上で記述することが行われている.計測した物体形状をどのように記述すべきかは,物体形状の利用者がどの程度細かい所まで物体形状を必要とするかと,複数のカメラによってどの程度細かい所まで物体形状を計測できるかによって決定される.
物体形状の利用者がどの程度細かい所まで物体形状を必要とするか,言い換えれば,形状記述の要求分解能は利用者により用途及び部分ごとに指定されることが考えられる.
本研究では,利用者が指定する要求分解能を満たすことのできるカメラ配置を決定し,部分ごとに指定された要求分解能を実現する形状記述を行うことを目標とする.
従来,形状記述の要求分解能が部分ごとに指定されることを考慮せずに,複数のカメラを物体の周囲に均等に配置して形状計測を行い,微小で均一なボクセルの集合により形状記述を行っていた.しかし,均等なカメラ配置・均一なボクセルの集合による形状計測・記述においては,部分ごとに異なる要求分解能を満たすことができない.
この問題に対して我々は,3次元空間を理想セルと呼ばれる小領域に分割し,理想セルの集合により形状記述を行うことを提案する.各理想セルは複数のカメラによってどの程度細かい所まで物体形状を計測できるかを反映させたものである.カメラ配置を与えれば,理想セルの集合による形状記述の分解能を部分ごとに見積もられることを利用し,要求分解能を満たすカメラ配置を実数値遺伝的アルゴリズムで探索する.
実験では,異なる姿勢を持つ三つの昆虫形状モデルに対して,従来の均等なカメラ配置・均一なボクセルの集合による形状計測・記述では,指定された要求分解能を満たすことができないことが確かめられた.また,このとき指定された要求分解能を満たすカメラ配置が本提案手法により得られることを示した.


学位論文のページに戻る