プロジェクトの背景と目的

毎年300万もの生徒が参加する修学旅行は、日本の中等教育に深く根付いた伝統ある教育旅行であり、京都にも多くの方がお越しになっています。しかし、修学旅行生がどの場所にどのくらいの時間滞在しているのか、その行動の詳細は殆ど知られていません。そのため、2011年の東日本大震災では、東京で被災した班別行動中の生徒の安否確認が困難でした。更に、2020年からのパンデミックでは、感染経路の把握や人の分散のため、旅行者行動のトラックの重要性が指摘されています。

そこで、私たちの研究チームは、実際の修学旅行生の行動情報を収集、分析し、そのデータを元に安否確認・避難誘導・分散誘導を行う技術やソフトウェアの開発を目指すプロジェクトを立ち上げました。修学旅行生の行動情報は、防災や防疫、観光政策にとって有用です。例えば、有名観光地に集中している修学旅行生を分散させ、感染リスクを下げる施策に役立てることができます。これは、有名観光地にたくさんの観光客が集中する、オーバーツーリズムの弊害を減らすことにも繋がります。

この実験には多くの学校および生徒の皆さんの協力が必要です。パンデミックの影響で、修学旅行自体の実施も危ぶまれるところではありますが、今後の安全な修学旅行の実施の為にも、よろしくご協力いただけますよう御願いします。

調査の内容とデータの扱い

・京都での班別行動中、各班の班長さんにロガーアプリをインストールしたスマートフォンを携帯して頂きます。スマートフォンは班別活動終了後に回収します。
・注意事項などのレクチャーを要望される場合、前日夜又は当日朝に説明会を実施します。
・班別行動の計画表、事後の訪問先の確認をWeb上でお答え頂きます。
・行動履歴は、学校や生徒が誰だか判らないように匿名化した後、オープンデータ化します。
・個人情報を扱うため、京都大学の倫理規定に基づいて調査を実施します。

実施体制
京都大学学術情報メディアセンター 特定講師 笠原秀一
京都大学大学院情報学研究科 准教授 馬強
京都大学経営管理大学院・観光MBAコース 特定講師 増田央
ITコンソーシアム京都

そのほか、京都府や京都市、京都ビッグデータ活用プラットフォーム、京都スマートシティ推進協議会など自治体・行政との連携も現在交渉中です。

本プロジェクトは、総務省SCOPE研究課題「観光の個人化・分散化を実現するためのユーザ生成コンテンツの統合分析・共有基盤の構築」の一環として実施しています。

連絡先

excursion (at ) mm.media.kyoto-u.ac.jp